♪ぶっつけ本番旅日記♪partI
大空の盾


今日は、精霊の泉に行くことにしたわたしたち。
精霊に、この世界が平和になったことを報告しなければならないものね。


けれどその前に。
泉には先客がいたわ。
色の黒い、人相の悪い男で、見るからに悪役、というイメージをかもし出している。
彼はわたしを見て、こう言ったわ。

*「オレのジャマをしていたのは、やはりお前だったのか…」

あなた誰?
彼は私のリアクションに驚いたらしく、ユカイにすっ転んでから、びしいいっ、と私を指差した。
*「オレのことを覚えていないというのか!?」

思い出したわ!あなただったのね!!
なんだか彼に悪いような気がしたから、わたしは思い出したふりをして、先をうながしたわ。
彼は、満足げに頷いて、先を続けた。

*「大空の盾を精霊からうばったあかつきには、
オレははざまの王から、もっと強い魔物をいただけるのだ!
まだオレのジャマをするというならタダではすまさんぞ?」


う〜ん…大空の盾、わたしも必要なのよね。
しかたないわ。話し合いは無理のようだし、ここは戦うしかないわね!
彼は、さらに満足げな顔で、叫んだ。

*「愚かなやつめ!さぁオレのしもべたちよ!出でよ!」

彼の言葉をうけて現れたのは、アークデーモン2匹と、アンクルホーンだった。
なんか…やたらと強そうね…
だけれど、戦ってみなくちゃわからないわ!


あんたの顔、一生忘れないわよ!!
きーっ、くやしいいいいいいいいいいいいいっ!!!!
でも負けたことに変わりはないし…仕方ないわ。もうちょっと、わたしのまものたちを強くするしかないわね。
わたしたちは、一度マルタに戻って、配合をすることにした。


イカルガ(イカずきん♂)×そふぃー(ゴートドン♀)=キャプテン(トドマン♂)
ルージュ(とさかへび♀)×カノン(ドロル♂)=シャイ(フェアリードラゴン♀)
たぷん(プチイール♂)×フリル(よなくにどり♀)=ミズーリ(レイギガース♀)
くりーむ(トロピカルスライム♀)×さいず(コハクそう♂)=ホーミィ(スライムツリー♀)
スロウ(アロードッグ♀)×アーリア(ナイトウィプス♂)=サマンサ(スカルガルー♀)
ユーロ(ドラゴンキッズ♀)×アルト(ダーククラブ♂)=アザリン(ポイズンリザード♀)
ハミング(ドライゴン♀)×トゥディ(あくまのつぼ♂)=ジュニア(ソードドラゴン♂)



これで、メンバーはカプリ(ようかいぎょ)、キャプテン(トドマン)、ジュニア(ソードドラゴン)になったわ。
さぁ!ヤツをギッタギッタにしてやるんだからっ!見てらっしゃい!


わたしたちが氷の世界に戻って、精霊の泉に行くと、彼はまだいて、わたしを見て鼻で笑ったわ。

*「あきらめの悪いヤツだな。愚かさを思い知るがいい!」

愚かなのはあんたよ!
わたしを倒したんだから、さっさと盾を持っていけばいいのに…。
…よくないか…。
ふっ。レベルアップしたわたしたちをナメてかかると、ロクなことがないわよ!
なんてったって、クリスは、
一度負けたら5以上レベルが上がらなきゃ再戦しない
くらい、用心深いんだからね!(笑)DQIIIなんて、アリアハンでレベル20まで上げたことあるんだからね!


案の定、彼には余裕で勝つことができたわ!
“勝って兜の緒を締めよ”って諺、知らないの?

*「ま、まさかオレの魔物たちが!くそっ、この次は負けんぞ!」

彼は悔しそうに言って、そのまま姿を消した。
…あれ…?ひょっとして、今の人って、砂漠で戦った盗賊の親分さんかしら…?
まぁ、誰でもいいわ!(笑)
彼が去ったあと、どこからか、精霊の美しい声がしたわ。

「私は全てを見ていました。あなたの働きによって、この世界を覆っていた暗い影も去ったようです。
これでまた平和な世界に戻ることでしょう。」


「ありがとう」くらい、言ってくれたっていいのにね。
そして、精霊のしるしを泉に投げ込むように言われたわ。
わたしが精霊のしるしを投げ込むと、

「では蘇った私の力をお見せしましょう…」

精霊の声とともに、海に広がっていく氷が溶けていったわ!(実際は見ていないけど!(笑))
そのあと、精霊は、

「これでこの国々も平和を取り戻すことと思います。お礼にこの大空の盾をあなたにさしあげましょう。」

そういって、わたしに大空の盾をくれた。
これがマルタのへその代わりになるといいんだけれど…
どこからともなく、声がした。

*「…おい、聞こえるかイル!?」


あんた誰!?

*「おいっ!それはないだろう!?」

…冗談だってば、冗談。
わたしたちは、ワルぼうの力で、マルタへ戻ってきた。


結局、大空の盾も、マルタのへその代わりにならなかった。
う〜ん、困ったわね…
ワルぼうも、これにはガッカリしたようす。
また、探しに行かなきゃならないのね…。
ワルぼうの話だと、次にわたしたちが行くことになる世界は、空に浮いているところだということ。
ふうん…でも、興味あるわ!
それと、ワルぼうは、大空の盾から不思議な力を呼び出して、わたしに“空を飛ぶ力”をくれた。


ま、でも今日のところは、うちで休みましょう。


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