奈良・京都ひとり旅日記 〜11/11(土)奈良〜 本日、雨。 父には「日頃の行いが悪いんだろ」と言われつつ、折りたたみ傘持参の旅行になりました。 というか、10月ごろに「旅行に持っていくヒップバッグを買おう♪」と、かわいいバッグを買ったのですが、 前日に「折りたたみ傘が入らない!!」ということに気がつき、急遽、マリ●ピアで500円のバッグを買うことに(なにからなにまでマリ●ピア)。 眠い目こすりながら東京駅へ、8時20分東京発のぞみに飛び乗り、 「さあラルク聴きながら寝よう」と体制も整ったところで、周りから聞こえる「パチ」「パチ」という音。 これはまさしく… 新幹線で朝食組!! 通路反対側の女の子3人組と、私の後ろの席のおばちゃんたちが、おにぎりのはいったソフトプラスチックの容器を空ける音だった。 朝早かったから、食べる時間なかったんだねぇ… 女の子A「おにぎりは、シャケがあればよくない?」 あたしは明太子が好きだな(心の中で会話に参加)。 おばちゃんA「ちょっと、あの子シャケが好きなんだってさ」 おばちゃんB「おにぎりなんて、食べられればいいのよ」 おばちゃんたち、隠れて参加(笑)。 そんな感じで新幹線にゆられること2時間?2時間半?(あやふやかよ)、そして近鉄線にゆられる事およそ40分。 奈良に着いたどー!! 本当は、『ホテルは奈良で、観光は京都で…』と思っていたのだけど、せっかく奈良に来たのだから、1日目は奈良で使おうと決めたのでした。 ちなみに、私は奈良初めてです。なんてったって、高校の時の校長が「今さら寺を見て、何が楽しいんですか」と中国に変えちゃったから。 近鉄奈良駅は地下にあり、まずそこでサプライズ。しかも近鉄奈良駅、ちっこい!! 奈良だって、日本有数の観光名所なので、もっとマンモス駅かと思っていたのに、意外でした。 そして、この時期の奈良といえば、正倉院展! 行くか行かないか、当日まで迷っていたのですが、近鉄奈良駅に前売り券の臨時販売所ができていて、 人々が並んでいたため、列に加わってみる(自分の意志なし)。すると、 おばさん「あの…正倉院展に行かれるのですか?」 私「はい(いやまだわかんないけど)。」 すると、おばさんはやおら封筒を取り出し、一枚のチケットを差し出した。 おばさん「招待券を買ったんだけど…、一緒に行く人がいけなくなっちゃってね、 もしよかったらお使いくださいな。500円でいいですから」。 おお!! ちょっとだけ、「金取るのか」と思ったけど、そりゃ当然だ。 なんと好意的なおばさんであろうかと、日頃行い良くしててよかったと思った(思い過ごし)。 500円払い、何度もぺこぺことお辞儀をし、掠めた思いは「これで行かざるを得なくなった、正倉院展…」。(笑) もらった行為をムダにはできん。 荷物はコインロッカーに預け、身軽になったところで、 まずは興福寺へ。 巨大な奈良公園一画にあります。 まず、東金堂(写真左)。そもそも、興福寺真ん中にでーんとある中金堂は修復中。 ちなみに、中金堂は写真を取っている私の背後にあるのですが、 修復中なだけあって、すっごい物悲しい風景で、なんか戦火に焼かれて修復中、みたいな雰囲気すらあり、 写真撮るにとれませんでした。 雨もしとしと降っています。足元もぬかるんでいるので、写真をとるにも、ちょっぴり一苦労。 写真を撮っていたら、東金堂にシカがお参り(写真右)。 このあたりには、まだそんなに沢山のシカはいませんが、奈良公園にはわんさかシカがいて、 せんべい持ってるために襲われる子供が結構たくさんいるのです。その話は、後ほど。 そして、興福寺の近くでお昼ご飯です。茶粥! ここの茶粥です!!『塔の茶屋』(写真左)。 まっぷるとかに載ってたんですが、奈良に来たら茶粥を食べようと決めてたので、まずはここでお昼ご飯です。 ちなみに、ここにくるまで30分ほど迷ったのは秘密(笑)。 そして、ご飯が出てくるまで、30分ほど待ちました。 とてもおいしかったのですが、急ぐ方には向きません。 時期もあるでしょうが、お店の方もあまり愛想が良くなく、その辺は期待しない方がいいです。 おいしかったんですけどね。 そして、注文とったりとかはなく、自動的に全員3000円の茶粥弁当になりますので、ご注意を。 でもこの時点で、「あんまり茶粥って好きじゃないかもな」と思う私(爆)。 そして、正倉院展に向かうべく、奈良国立博物館へ。 混みすぎだー(笑)。ちなみに、45分待ちでした。 このころはほとんど雨も降っていなかったので、よかったです。 前に並んでいる親子は、おにぎり持参でした。そうだよ、おなか空くもんね。 正倉院展内部も、大変な混雑っぷりでしたが、私ひとりくらいはどうにか入り込める隙間がたくさんあったので、 かいつまんでになりましたが、音声案内のリモコンをぴこぴこ押しながら、全体的に見てまわることができました。 古文書の類も沢山出ていて、みんな並んで見てたけど、読めるわけじゃなし(私は出版用の影印しか読めません)、 その辺は全部飛ばしましたのでなんともいえないけれど、 儀式用のものさし、というのがとても素敵に感じました。太古の昔からおしゃれですね。 正倉院展を出、すぐ近くにある東大寺へ。 東大寺の参道の横にも、奈良公園が広がっています。っていうか、奈良って全部が奈良公園なんじゃないかしらと思うほど、 奈良公園は広いのです。 左の写真のシカたちは、実はせんべい持った子供を襲っている最中です。 シカはせんべを食べたいだけなのでしょうが、子供は必死です。 公園内は、葉っぱがまっかできれいです。 でもまわりは子供たちの阿鼻叫喚図になっています(笑)。こぇえな、シカ。 私もひとりじゃなかったらせんべ買ってみたかったんですけど。 さすがに、ひとりで襲われたらどうしようって感じです。 東大寺、近くなってまいりました。 東大寺の感想は、まず「でけー!!!」でした。 大きいと聞いてはいましたし、歴史の教科書にも載っていましたが、実際に見ると圧倒されますね。 昔の人は、こういう大きな建物を、どうやって建てたんだろうと思うくらいです。ピラミッドとかもだけど。 屋根から落ちて死んだ人とかいるんだろうなあ…ゾクゾク。 この辺りで、韓国人カップルから「写真を撮ってくれ」(韓国語で)とカメラを渡され、一枚撮ってあげました。 韓国では「はい、チーズ」をなんというのかわからなかったので、無言でとってあげてしまいましたが(笑)。 ひとり旅、こういうドキドキな異文化コミュニケーションも楽しみのひとつです。 どんどん、近づいてきます。 でかい!! 大仏様を目の前に、「でかい」とかっていう感想もあったもんじゃないと思いますが、 まず、そう思いました。なんにせよ、でかい。 お堂の正面を歩いている時も、お堂の中いっぱいに大仏様が入っているとは思いませんでした。 そして、お堂の中に入っているからかもしれないけれど、神々しいですね。 鎌倉の大仏様のように、雨ざらしになっているのとは違い、 薄暗いお堂の中に入っていて、さらに金色のハスの葉に外からの光が反射しているから、こんなに神々しいのでしょうね。 これは、朝日の中で見たら、感動して涙が出るかもしれないと、もうすでに涙を流す私は思うのでした。 人間って、この大仏様に比べたらちっぽけだなあ。 でも、この大仏様を作ったのは、ちっぽけな人間なんだなあ。 当時の人たちは、本当に信仰の対象としてあがめたんでしょうね。 ちなみにこちらは、大仏様のお堂の右側に安置されているお地蔵様(仏?かなあ)。 膝が痛かったらお地蔵様の膝を、手が悪かったらお地蔵様の手をなでると、悪いところが治るそうでした。 …あたし、首すじの湿疹をどうにかしてもらいたいのだけど… さすがに、お地蔵さまの首筋を触ることは距離的に不可能(笑) この写真撮った時点ではそうでもなかったのですが、「私は肩が悪いのよ!」とよじ登り始めたおばあさんが現れたときから、 お地蔵様によじ登る人多数出現。(笑) 東大寺、また大仏様を拝みに来ようと思いながら後にし、春日大社へ。 ただし、春日大社の拝観時間はすでに過ぎており、写真を撮るにとどまりました。 残念でしたが、もう行かなくてもよいや。すごい歩くのです。 バスの方向を間違えて運ちゃんに心配されて、運賃タダにしてもらったりしながら駅前に戻り、 本日2回目の茶粥をいただきます。 『味亭 山崎屋』という、商店街の中にあるお漬物屋さんの奥で、茶粥をいただきます。 『塔の茶屋』でお昼にいただいた茶粥は緑茶の葉っぱを使っていたのですが、ここのはお番茶かな?という色でした。 こちらの茶粥の方が好きでした。優しい味がしました。 食事を終え、ここのお店で奈良漬を買い、自宅と祖父母宅へ送ってもらいます。 奈良漬もいろんな種類があり、なす・きゅうりのようなオーソな物から、 うり・すいか、しょうがなどもいろいろ取り揃えてありました。 おなかもいっぱいになったところで、今日のお宿に向かいます。今日は『奈良ロイヤルホテル』に宿泊です。 ホテルからシャトルバスが出ているということなので、集合場所で待ちます。 …この集合場所は、冬は寒いです。定期的に噴水になります。(笑) さみーよ、バスこねーな…と思っていましたが、 どうやら旅行代理店でお姉さんが用意してくれた時刻表が古かったらしく(笑)、 この寒い場所で40分ほど待ち、やっとバスがやってきました。 父の実家(新潟の田舎町)でお葬式の時にお寺や火葬場に行くバスと同じようなマイクロバスだったので、 ちょっとこれ大丈夫かなと思いつつ、ホテルに着きました。 ぎゃーっ、なんだこのホテル!! 私なんか場違いなホテルだ!! 超ロイヤルです。ホテルです。ビジネスとかシティーとかじゃなくて、しっかりホテルです。 フロントも、とても感じがよいかたでした。 よく見たら、ウエディングホールなどもあるホテルで、そりゃ立派なホテルだろうなと思いました。 リーフレット事前に見たときも立派な感じだったもんね。 よれたジーパンにトレーナーの女がひとり旅で使うには、もったいない感じがします。 お部屋の窓からは、日本庭園が見えます(ひええ)。 ベッドには、AM・FMラジオだけではなく、BGMボタンも用意されていました。 本当にゆったりと、休むことができました。 ちなみに、床が結構広く、大の字になっても寝られるくらいだったため(やらないけど)、 窓の下に折りたたみ傘を広げて干しました(笑)。 多分、今まで生きてきた中でいちばん立派なホテル。中国で泊まった、全日空のホテルとかよりも全然立派。さすがロイヤル。 |